羊蹄山・喜茂別ルート

2005.3.6

歓迎の宴の翌未明,重い頭を抱えながらなんとかシャワーを浴びると,またしてもぐるんぐるん揺れまくる(これは船酔いじゃなくて二日酔い)。

そんなにやわだったのか!自分,しっかりしろ。

いまいちピリッとしないが,今日は大本命,羊蹄山の日。

ニセコひらふから見た羊蹄山

中山峠から見た羊蹄山

そして尻別から見た羊蹄山…

長年のあこがれであったお山での滑りが今日実現するのだと万感こみ上げ…何かしら?違うものもこみ上げて。

待ち合わせのY棒さん宅へ(abe君よく覚えてた。目印とか)。

みなさん,昨夜の宴の影響を微塵も感じさせないさわやかさ。

頭の重いワタクシでありますが,腹はいつもどおり減る。

んで,途中コンビニで買出し&朝飯で,今朝の選択は牛丼(カツ丼が無い)。

国道を南下して中山峠越え,かなり快調なペースの次元号を追って京極のコンビニへ。

道中,尻別はうっすらと見えていたが,どうやら羊蹄山はすっぽり雲の中。

して,一足早く到着していたたかさんと合流。

昨夜の余韻を肝臓が引きずっているようで,死にそうな顔をしている。

ここから京極ルートの登山口へ移動。

4駆abe号で来ていがったなぁ,なイベントを経てたどり着いた登山口には,さなさんが得ていた情報どおり既に数台の駐車車両有り。

スペースが無いため喜茂別に変更と相成った。

はいはい!いずこでもついていきますよん。

喜茂別へ移動してみると数台駐車車両有りだが,なるほどこういうこと(どういうこと?)なら何台でもとめられますな。

んで,同行させていただくのに待たせてはイカンと猛スピードで支度をするが,結局いつもと同じくらいの時間は要した(←やり直しが多い。シェルを着てからビーコンを手に持っているのに気づいたり,ザックを背負ってから,買ってきたあんぱんがそのへんに置いてあるのに気づいたり)。

8:35

約320m

スタート

恐らく準備万端!お山に向かってまっすぐ切り開かれた道をスタート,皆さんに追随させていただく。

このころにはすっかり青空も見え,風も無く穏やかな天気。

「ゆっくり目に」の声が聞こえる…が,ワタクシ的にはフルスロットル!(abe君には快適なペースかな)

写真を撮るついでに列をそれてちょっとサボる(いや,サボるために写真を撮るのだ?)

長い直線の途中で暑さも限界,皆,シェルを脱ぎ始めた。いい休憩になりますな(^^ゞ

少しずつ少しずつ増していく斜度は,体を慣らすには最適なアプローチ。

やがてまっすぐだった切り開きは無くなるが密林と言えるところも無く,どこを滑っても困らなそう。

途中,先頭を歩いていたたかさんがコースアウト,かなりキテルようであるが,まもなく列に戻ると,いつの間にかまた先頭に立っている。恐るべき浦霞パワー?

しばらくすると順番がほぼ固定。

先頭からたかさん,次元さん,中ほどにさなさん,yasuyoさん,そしてしんがりにY棒さんといった感じで,その中をわりと気ままに前を歩いたり後退したりさせていただいた。

やがて右手の見晴らしが開けるポイントへ。

目の前に広大な沢(登山道の沢)とオープンバーン,青い空と明るい陽射し。

気分を覚醒させる材料には事欠かない。

にわかに吹いてきた風に寒さを感じてシェルを羽織りハイクアップ続行…と思ったら,この風もすぐにおさまって暑さ復活。も面倒だからこのまんまでいいや。

先頭をグイグイ引っ張るたかさんの後ろで,テレの次元さんはシールがよく効かないのかスリップ気味でやや苦戦中の模様。

10:55

1000m

1000mの木

間もなく「1000mの木」へ達して大休止。

いつも乱高下を見せるワタクシの高度計,今日は気圧が安定しているようで極めて正確。

浦霞マジック適用前

快調に先頭を引っ張ってきたたかさん,未だ二日酔いと格闘中のようで,苦悶の表情を浮かべながらパンを食っている。

その傍らでさなさんとyasuyoさんの二人は鳥がさえずっている様にタイヘンにぎやかでめんこい(笑)。

Y棒さんはまったく疲れの色を見せない。それどころかハイクアップ中でも白い歯がキラン,笑みがこぼれているのに感心感心。

スリップするテレに苦戦の次元さん,「よぼよぼ」病なのだそうだ(笑)

たかさんが急に復活したところで休憩おわり。

どんどん疎らになっていく林をハイクアップ,トレースの雪も徐々に柔らかく…。

森林限界上に達する頃にまた撮影サボり。

さなさんはグイグイ上がっていく…運転同様パワフルだ。

森林限界上は断続的に吹き抜ける突風とガスにより視界が安定しない様子。

んじゃ,あの「もじゃ」まで!と相談しながら高度を上げていくが,視界が無いと滑りにも差し障りがあるということで,ちょっとした「もじゃ」のそばで打ち止め。

登山道の沢へ滑り込むこととなった。

11:45

約1250m

突風に顔をそむけ

ザックをおろして滑る支度をしていたら,ドカン!て感じの爆風。

風がおさまって見回すと,abe君は次元さんのテレ板を頭で受け止めていた。

数十メートル下にはY棒さんのザックが転がっていて,手前にもショベルの柄が…見えるところで止まってヨカッタヨカッタ。

さて,北海道チームからのでっかいプレゼントは仙台チームへのファースト&セカンド権!ありがた〜く頂戴いたしましたm(__)m

ハイ,abe君セカンドあげる(イッコ年寄りのわがまま)

それにしても,オープンバーンの先が落ちていて様子が見えない。どこまで行っていいの?

「行けるとこまでどこまでも!」

て返事しか返ってこない…こりゃ困ったな。

撮影のためY棒さんと次元さんがやや下に移動し,準備が整うとGOサイン。

視界が良くなったところでえいやっと発進。

指示のあったポイントまでトラバースし,そこから一気にまっすぐ落として加速。

rider:numa! photo:次元 内股だな…

やわらかいフワッとした感触の雪面を切り裂く,えも言われぬ背徳感。

徐々に落ちていくまっさらな斜面をY棒さんの指差す方向へ。

カメラを相当程度意識しながら脇を通過し,数本の木の間を抜けてさらに落ちてくオープンに入ったところで,ぷっつりと切れた…。

記憶喪失中(止まらん止まらん)

記憶喪失中(つうか,もったいなくて止まれねー!)

記憶喪失中(ナンダこの地形のでかさはー!)

…覚えてるのか?;

やや狭まったところからさらにストンと落ちたところでバランスを崩してストップ。はっと我に返る。

やおら振り返って自分の居場所にショックを受ける…上の斜面の様子がさっぱり見えね!みんなの滑りが見れねー!滑ってる写真が撮れねー!せめてひとつ上の斜面で一旦止まるべきであった…ムリだけど。

とにかく上がれるところまでダッシュで駆け上がろうかとも考えたが時既に遅し,abe君が降りてきた。

rider:abe photo:次元

このあたりの雪は少々重く,上のようなスプレーは期待できなかったが,今この条件でできうる限りの努力をしよう。

rider:さな 滑りもパワフル

間もなく降りてきたさなさん。運転,登りと同様パワフルな滑りなのだ。こころなしか高久さんの滑りにも似ているような…。

そしてyasuyoさん。飲みもしゃべりもパワフルだが,滑りは乙女ちっく

rider:yasuyo 滑りは乙女ちっく
rider:Y棒

たかさんと次元さんは上の斜面で一旦ストップしていたよう。

Y棒さんは的確にベストな撮影位置を確保していく。

そして,右岸のノートラックの斜面に移動してゆくたかさん…あ,これは撮れる!とつぼ足ダッシュで一目散に左岸へ…間に合った。

rider:たか 浦霞マジック適用後

やはり右岸側は雪が良さそう。

ばふんばふんと深雪を跳ねるように滑るたかさん。気持ち良さそうだ。

して,同じegf乗りの次元さんのテレ。

本人的には「よぼ病」だったのか?も知れないが,スムースできれいに楽しそうに滑っているように見えたな〜。

ふつふつとテレマークへの興味が湧き出す。

rider:次元 四方からカメラマン
この辺が最も狭いか?それでもでかい地形
rider:numa! photo:さな 「よぼよぼ病」発症中
犬の散歩ちっく

全員揃ったところで,どこまでもでっかい沢をもう一段落とし,ゆるゆるになったところで右岸に逃げ,若干の歩き後登りのトレースに合流。

rider:次元&yasuyo 右肩に顔だけが…

13:10

約320m

ゴール

最後は長くまっすぐな登りのトレースを駐車位置まで滑って終了。

最後尾のyasuyoさんはずっと先まで聞こえる声で,息継ぎしてんのか?と思うほど何かを言い続けながら降りてきた(←面白かった)。

雪と地形は望外のもの,今シーズンベストだった南屏風岳を越えてしまった。と言ったら北海道チームは「え〜?」…これでも重いらしい。んじゃ今度来んのは2月だ!