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2002.10.12-13 尾瀬
10.12
連休を利用して連れと尾瀬ヶ原へ。
尾瀬ヶ原は夏しか知らなかったが,草紅葉は素晴らしい!とtoco氏から自慢されていたため,今年こそはと出掛けることに。
未明3時に仙台を発ち,福島は土湯峠を越え,磐梯山と猪苗代湖のあたりで空が白み始める。食材の調達以外ほとんど寄り道もせずに桧枝岐は御池到着8:00。

ものすごい晴れ!で,御池駐車場はすでに満車寸前。危うく手前の七入で止められるところだった。写真を撮っていたら,ひっきりなしに往来する車に「プー」とせかされる。すこしゆったりさせてくれよ。
実は尾瀬へは平日しか来たことがなかったので,この混み具合に圧倒される。休日恐るべし。
多くは御池ロッジ前からバスに乗って沼山峠へ向かう様。こっちは反対の燧裏林道へ。

8:22
駐車場から少し入るとすぐに御池田代に。
快晴で放射冷却も強かったようで,日陰にはびっしりと降りた霜が残っている。
写真を撮ろうとかがんでいると,どんどん後から人が迫ってくるので避けるのに気をつかう。山でこんな経験はないなぁ。
ところで,この霜がちょっと曲者で,日陰の木道は霜でつるつる。傾いた木道はけっこう緊張する
8:34
御池田代を過ぎ,階段状の木道を上がっていく。
夏にはうっそうと緑が茂って薄暗い樹林帯も,紅葉や黄葉,落葉のおかげでとても明るい。
と,間もなく姫田代に。
ここも御池田代と同様,草紅葉一色。
緑が黄金色に変わると,随分印象も変わるもんです。

8:53
短い樹林帯を抜けると,裏燧最大の湿原,上田代に。
この傾斜湿原からは,西に平ガ岳がくっきりと。
進行方向には燧ケ岳も望まれ,休憩を入れるには格好の場所!(まだ早いか) ただ,どうも人が多くてつい,いそいそとしてしまうんですよ。

9:10
上田代,横田代と過ぎ,やや降ると小さなノメリ田代へ。ここも日陰はまだつるつるだった。ここからはずっと降りに。
まぁそれにしてもとにかく,どこまで行っても赤や黄色の明るい樹林帯。夏はモクモクと歩いていたけれど,今日はあちらこちらと視線が定まらず足元がおろそかに。
連れは何度か足を滑らせてステン,ステンと木道にしりもちを付いていた。痛かったね。

9:50
しばらく歩くとシボ沢大橋に。
橋の上からは西に,やはり平ガ岳が堂々と構えている様を眺められます。
普段は涸れているこの沢も,降雨時はたいそうな濁流,土石流となるようで,こんだけでかい橋になったようですよ。

11:40
さて,段吉新道を左に分けて,いよいよ急な降りに差しかかると,すぐに小さな兎田代に。これを過ぎるとまた急坂となり,次第に滝の音が聞えてくる。
どんどん降ると三条ノ滝への分岐へ。多くの人がここで重いザックをデポして,滝へと降っていく。テントやシュラフや食料が詰まったザックを下ろすと体が浮く。軽い足取りで滝の展望台へ。
おお!すごい!・・・いや滝も相変わらずすごいが,展望台にひしめき合う人,人,人!展望台からぽろぽろとこぼれ落ちそう。
それにしてもでかいなぁ,秋保大滝よりでかいなぁ(ローカル)。
ひとしきり感動したあと分岐まで戻ってザックを背負い,平滑ノ滝目指して一転登りに。

12:34
上は紅葉もピークを過ぎたかな?て感じだったけれど,この辺はまさにピークか!って樹林帯を登り,岩場の上に出ると,眼下に平滑ノ滝が現れる。
川のほうに突き出した展望スペースに登ると,左の上流から右の下流にかけて長い岩盤の上を滑り落ちるこの滝の全容を眺めることが出来るんだけれど,ここも人がいっぱいで,おまけにそこでメシを食ってるものだから近寄れず。

13:30
滝からどんどん高度を上げ,段吉新道に合流すると間もなく温泉小屋に。
久しぶりにフルセットを担いでいるのでけっこう体にこたえる。ザックをおろして,しばし休憩。あーいかんいかんと思いつつもビールを買ってしまった。ウメー!
ここから先はもう原。穏やかな木道歩きとなる。

13:47
温泉小屋を過ぎて赤田代を進むと現れる分岐で一方は見晴,他方は東電小屋へ。
こんな格好してると「あら,半袖半ズボン!」と言う声も聞えてくる。皆さん晩秋のいでたちだから,目立ってしょうがないんだけれど,あっついんですよ,歩いてると。寒いときにゃ着るって!「スグレモノ」のダウンとかを!

15:30
で,到着した見晴の燧小屋でキャンプの申込をし,キャンプ指定地にたどり着くと,びっしりと張り巡らされたテント,テント,テント!
平日では想像も出来ない状態で,何年か前に来た時に,雨が降って川になっていたところにもお構いなしにテントが張ってある。夜中に雨降ったらウォーターベッドになって「なんやねん」とかぶつぶつ言いながらテントを移動する羽目になっちまうぞ!(※toco氏はそうなった)
端っこの方にスペースを見つけて設営したら,間もなく「まさかこんな狭いとこに張らないよな」と高をくくっていたうちのテントの前に,二張りもテントを張られてしまった!
中央のほうに陣取っていた大人数のパーティーからは「今夜はあるだけ飲むぞ!」と威勢のいい掛け声。
・・・オイオイ。

15:40
テントも設営したし寝床も整えたし,お出かけです。
下はちょっと下田代に踏み出したところから,見晴と燧ケ岳を振り返ったもの。
とにかく雲がないなぁ。
草紅葉の下田代は六兵衛堀までが原の中でも一番広大!一面黄金色の草原ですよ。(でも池塘は一番少ないか)
持っているのはカメラと三脚のみでザックもないし,足取りも軽く中田代を目指す。
六兵衛堀の拠水林は,ダケカンバの黄葉がすでにピークを過ぎた感じ。

六兵衛堀と,その先のベンチそばにある池塘。
この辺まで来るとだいぶ水気が出てくる

16:12
沼尻川と拠水林を越えると竜宮小屋にたどり着く。
だいぶ日も傾いてきた。
この小屋も人がいっぱい。場所がいいからなぁ。キャンプ指定地があると,なおいいんだけれど。

16:20
ここから先は中田代。
下田代ほど広大ではないけれど,池塘が多くなってきて華やかさがありますねぇ。
竜宮小屋を過ぎて間もなく竜宮十字路に。
ベンチや池塘がたくさん並んでいるあたりには,人もいっぱい。特に多いのは立派なカメラを持ったカメラマン。

16:42
そろそろ日暮れも近いことだし,こちらも彼らに混ざってカメラを構えてみる。
16:54
日が落ちるところ。
至仏山のシルエットが池塘に映っておりますな・・・

17:07
隣に陣取っていたカメラマンの「焼けろ,焼けろ」の願いもむなしく,雲もなく空気も澄んでいて,焼けませんでしたな・・・。
でもまぁ僕は満足ですよ。原の中で夕暮れを迎えることが出来まして。
マグライトの灯りを頼りに見晴へ引き返す。日差しがなくなったとたんメチャメチャ冷え込んできた。

テントに戻り,夕飯の支度をしていると。「あるだけ飲むぞ!」のあたりがタイヘンにぎやか。飲みまくってるにチガイない。
メシも炊けて(といってもアルファ米)マーボ豆腐丼と中華丼なぞにしてがつがつ食っていたら,「やっまよぉー,やっまよぉー,やぁーまぁーよぉーっ」・・・今度はみんなで歌ってやがる(このフレーズが耳について離れない)。こりゃスゲェなと思ったのもつかの間,すぐに静かになった。きっと,あるだけの酒をすべて飲み干して寝ちまったんだろう。

メシも食い終わって持ってきた本を眺めたりしてみるが,どうも集中できず,他にやることもないし,こっちも早寝だ(夜7時過ぎごろかな)。
それにしても冷えるなぁ。
10.13
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