一切経山

2010-JUL-24

酷暑の中,涼し気なコバルトブルー目的にスタートから標高1500超の涼しいお山へ。同行「んだよにゃぁ」さん。

夜中に高湯温泉経由で上がると,浄土平手前で例の噴気が青白く光っているのに気付く。気味悪い。

夜半に到着した兎平駐車場には,車が一台。んだよにゃぁさん就寝中の様子。

とりあえず噴気口ば撮ってみっかと車外に出てみたら,下界仕様の半袖短パンでは寒く,風びゅんびゅん。一気に萎えて,明け方にすっぺと車に戻り,シュラフに潜り込む。

夜通し風が車を揺さぶってテンション降下。

日の出一時間前に起きだして支度を始めたら,んだよにゃぁさんもはい出てきた。おはようございます。

風は相変わらず強いものの,ひんやりした空気がステキ。

この時点でやっと気づいたのは,風の音と思ってたジェットエンジンのような派手な音は,どうやら噴気口から。なんつー音。

黎明の噴気に夢中になってたら少々時間を食い,駐車場を発った時点で上空の雲が焼けてきた。水蒸気の少ないクリアな空気。浄土平の先あたりで見たかった。

浄土平に入る前に明けてシマッタ…

4:35

浄土平

(約1580)

浄土平に入った頃には一切経山東斜面に陽が入り始める。

西よりの風が噴気を東に流しているため,山の南側から西を巻く登山道には影響がなさそう。

と思ったら,噴気口に近い尾根コースは立入禁止。

酸ヶ平へのコースから迂回する。

『立入禁止』について

一切経山の大穴付近で,人体に有害な火山ガス(二酸化硫黄など)の噴出が見られます。

当面,大穴河口付近の登山道は立入禁止とします。

※呼吸器などに疾患のある片(ぜん息,気管支疾患,心臓障害の方)は,周辺への登山についても避けてください。

福島県』

さて,二人とも目的が写真なので,スーパースローペースです(非常にヨイ)。故に,蓬莱山の登りを経て酸ヶ平へ達するのに一時間ほど要した。

荒涼とした浄土平と違い,青々とした草が揺れる酸ヶ平。清々しい高原。未だ肌寒い風。

酸ヶ平から浄土平方面を振り返り

5:50

酸ヶ平

(約1760)

一切経方面に折れ,酸ヶ平避難小屋を経て,ざれた登りに。

尾根コースと合流したあとは,山頂までゆるゆる。

後方には鎌沼,東吾妻,真っ青な空。雲の一つや二つ,あってもいい。

尾根コースとの合流付近より鎌沼俯瞰

右手後方に吾妻小富士が俯瞰できる頃には,山頂はすぐそこ。風はどんどん強く。

少し青白い噴気

風の強い山頂到着。既に陽は高くなり始めているものの,風が暴れて肌寒い。お天気は抜群で見晴らし良し。

6:50

一切経山山頂

(1948.8)

五色沼はどうかなと北端から覗き込んでみたら,相変わらずのコバルトブルー。下でも風はあるようで,水面にさざ波が。

7:40

五色沼畔

(約1780)

今日の目的は家形山からの五色沼。一切経の北西尾根についた登山道を降りる。ざれた道に強い風で少々難儀。

植生が出てくると風も弱まるが,意外にヤブのトンネルで見晴らし少なく,楽しくない。

斜度が緩んで沼の畔へ。潅木の合間からスバラシイ眺め。少々おやつ休憩。

潅木を出て家形山への登り。陽射し強く,次第に肌寒さもなくなってきた。日焼け止め重ね塗り。

水面を風が渡る

9:25

家形山山頂

(1877)

ガレ場を少々こなして山頂。北側の見晴らしはゼロ。

あぁ,やっぱ一切経からの眺めよりも好きだな。陽の高さ的に,もっと早い時間も良さそう。それにしてもスゴイ青。

家形山から

好天に乾いた空気,これで凪なら文句なしかも。いつかまた風のない日に。

ひとしきり撮りまくって満足したあとは往路を引き返す。

風が渡る〜

10:45

一切経山山頂

(1948.8)

五色沼の畔からヤブのトンネルをくぐって,滑りやすいざれた道を登り切ると,一切経の山頂は相変わらずの風。砂塵はわりと舞ってるので,レンズ取っかえ引っかえしたあとのカメラのセンサーが心配。

ここからの沼は,かなり陽も高くなったうえ順光ぺったり。

酸ヶ平まで降りたあとは,鎌沼方面へ。

11:40

酸ヶ平

(約1760)

浄土平方面

このあたりからチラホラと花も。ワタスゲの成れの果てもポツポツと。

11:55

鎌沼(前大巓側)

(約1760)

だいぶ人通りも増えてきた。

ところで,んだよにゃぁさん,ザックから水漏れてるヨ。木道は単線で人の往来も多いので,鎌沼の畔に達したところで退避。ザックを開けてみたら,ボトルからしとどに…カワイソー。休憩がてら天日干し。

13:00

鎌沼(東吾妻山側)

(約1760)

木道ポクポク歩いてっとやっぱ足裏ジンジン。ガッチリした登山靴は不向きかもヨと,んだよにゃぁさん。そうかもねぇ。

再び本線へ。姥ヶ原あたりから次第に雲が陽射しを遮り始める。

撮るもんも少なくなって進行早く,浄土平への降りへ。

一段降りた付近の湿原にワタスゲ群生。まだまだありました。んでも遠い。5Dに今日一番長いのが70-200mm。

んだよにゃぁさん,D300に300mmは1.5倍で450mm。どうぞごゆっくりお撮りくださいマセ。

13:30

浄土平

(約1580)

あとはせっせと下山。光も無くなったし今日はおしまいぽい。

一切経東面の噴気と轟音を横目に浄土平へ。

浄土平を抜けて車道に出る頃に陽射しが戻り始め,兎平駐車場で片してたら,再び快晴におなりになりやがった。

すぐ後に女子高生(或いは女子大生)の一団が戻ってきてキャイキャイと後片付け。かーわいーなぁ。

日陰に車を移動して店開きしてマッタリしてたら,おばさま方の一団が戻ってきて「クマがいたのよ〜」と嬉しそう。見たかったワ。立入禁止の尾根あたりを歩いていたらしい。てことは通行可の登山道もクロスするわな。ばったりはごめんですが。