南屏風岳

2010.3.12

3:40

白石スキー場駐車場

(約840)

なんか天気良さそうネ♪と,敗退の続く南屏風へ白石スキー場からabeくんと。

戻ってきた寒気の放射冷却が効いて-7℃。支度がつらいワ。

満天の星空,ほぼ無風。

(右から)白石から大河原,柴田方面

4:40

ゲレンデトップ

(約1110)

一月半ぶりの山行で,やっぱり心肺機能はリセット。どんどんabeくんに離されます。

ゲレンデトップから,東の眼下に白石から大河原,柴田方面の夜景と,上がってきたばかりの三日月。

初冬に比べればだいぶ埋まった不忘のヤブをうろうろしてるうちに空が白み始める。

朝一番の南屏風の滑走はおろか,不忘の尾根からの撮影すら間に合わなそう。

半熟卵

水平線の霞が濃い。

数日前のどか雪は平野部のみのようで,モナカ時々くるぶし上程度の粉,みたいな。

不忘山の東尾根から屏風岳

不忘の尾根に上がって屏風方面が見えてくる頃には,すっかり陽が上がって白くなってしまった。

上部はさすがにサラっとした雪ながら,結構締まってる。

不忘山頂へ

尾根上で待っていてくれたabeくんは,リスタート後も快速。

7:15

不忘山頂

(1705.3)

不忘山頂

相変わらずがらがらした山頂を越えて一息。

やっぱ快晴ってスバラシイ。でも,東向きの屏風に東からの光で如何ともし難い感じ。

1732峰権現沢源頭

不忘から鞍部までの険しい下りを,慎重に後ろ向きでそろりそろり。

尾根上とは言え,前回5年前よりだいぶ雪がついてない印象。まぁ時季的に融けちゃったのもあるでしょう。

目前に広がる権現沢源頭も惹かれるけど,今日はもう南屏風しかないでしょう。

主稜はさすがにそこそこの風がある。でもそこは蔵王連峰。そよ風の部類。

南屏風から1732峰を振り返る

いつの間にか南からガスがもくもくやってきて,不忘を越えコガ沢に流れたところで消えていく。南の高気圧からの暖かい吹き出しが山にぶつかって強制上昇気流ってとこかしら。んでも,もうちょっと待ってて。

南屏風から(北)屏風方面

8:30

南屏風岳

(1810)

一旦はビデオカメラの設置を見送ったabeくん,「やらないと後悔するような気がする。」と,手前の尾根上へ設置に戻る。即ち,登り返して回収するってことですネ。スゴイ体力ですこと…。

このあたりにビデオカメラを…

さて,雪は少ないなりに稜線のどこからでもドロップ出来そうな程度に沢は埋まってます。かなりフラットな印象。バカスカ雪崩れてるってことですかネ。

9:30

ドロップ

(約1750)

ラインは北寄りの広く見通しの良い沢に決定。

支度をしている間に,abeくんの設置したカメラは憐れガスの中に包まれてしまいました。ただ,一進一退ではあるので,滑走時にぶわっとガスが取れるのを期待しましょう。

なんつってる間に,南屏風全体がすっぽりガスの中に…しばらく停滞です。

ここまできて敗退はねーべとぶつくさ言ってたら,ふわっとガスが取れた。

スキーカット(ボードですが)の感触も悪くない。10cm程のしまり雪の下は固く,コケればそれなりに落ちていきそう。上部は急傾斜で緊張感。

ターンごとに粒の大きなスラフがバラバラ追いかけてくる。少々落とすと雪はグズグズになってきた。左岸尾根へ。

abeくんのドロップを待っていたら,またしてもガス。

ここで敗退登り返しはつらいよなぁとぶつくさ言ってたら,にわかにガスが取れてドロップ。

撮影位置失敗。

中斜面以降はリラックスできる滑走。それなりに楽しい。雪はグズグズだけど。

10:20

登り返し

(約1400)

緩くなったところで尾根に上がり,小休止。

abeくんのカメラ設置場所方面を見上げると,ガスが取れ始めた斜面のアチラコチラにスラフと言うか,小規模な雪崩らしき痕跡が見える。このグズグズの雪だしね…(でも,結果ただのシュカブラだったみたい)。

とすると,回収してもう一本て選択肢は無しだよなぁ…なんて言ったら悩み始めたabeくん。…そうか,登り返して不忘経由で帰るしかないんだけど,コガ沢落としておしまいと思ってたひ弱なワタシに,一緒に登り返してくれとは言い辛いのかもしれない。

意を決し,じゃあ一緒に登り返して不忘経由で,と提案。あぁ何てドM。

滑走した沢の左岸を詰める。

グズグズな雪がズレまくる。

無風でクソ暑い。

12:00

主稜

(約1700)

途中,アイゼン・ピッケル無しでは不可な状況になり,もう一本北側の尾根へトラバース。

結果,雪も悪くなく,斜度も相対的に緩やか。ここを真っ直ぐ南屏風の尾根上へ。

この斜面がわりと良さげだったので,abeくんここで1ターンでも,とカメラマンのS提案。しばし思案の後,んではやりましょう,と色好い?返事。

勢い良くドロップしたabeくん,スウィッチ入っちゃった?1ターンでは終わらずそこそこ下までぴゅーんと。気持ちよかった?

しかしこの斜面,朝一以外なら,屏風のひだに影がしっかり入る午後じゃないとダメだ。

屏風から水引入道,馬ノ神岳

おやつをつまみながらabeくんの登り返しを待つ。

外界は雲海の下。

誰かこんなところをお願いします。

12:30

主稜

(約1750)

上がってきたabeくんと来た道を戻ります。

ガスが濃くなってきた。上空にも薄い雲が。

ドロップポイントを見下ろすと,もう一本やりたい衝動に駆られつつ,滑るつもりの無い斜面はその高度感から足がすくんだりします。(俯瞰写真じゃ伝わりづらいネ)

abeくんのカメラを回収し,ガスの中,険しい不忘への登りに息も絶え絶え這いつくばる。

13:40

不忘山頂

(1705.3)

不忘を越え,南斜面に出たところでガスの下に出た。

すっかりクタクタ,緩んだ気持ちで滑り出したら逆エッジでゴーグルが吹っ飛ぶ。一緒に飛んでったメガネが見当たらず,しばし付近をうろうろ。替えのメガネを今日は持ってなく,0.03の視力では見つかりません。

ぼんやりな視界の中をabeくんにくっついて落とします。

下部で南に寄りすぎたらしく,しばし歩いてゲレンデ中間へ。

16:00

ゲレンデ中間

(約1050)

なんか一ヶ月分っくらい歩いた気分。。