姥ヶ岳

2008.3.9

未明から快晴のこの日,coba・つるちゃんと月山へ。

志津到着時点でうっすらと東の空が白んできた。

先客は1台。車中泊のよう。

こそこそ支度して出発。風も弱く穏やかで,ナイトハイクでもいがったかぁ?

5:30

志津出発

工事で石跳あたりまで除雪の入った道の雪の壁も,前回来た1月に比べて随分と高くなった。

除雪分を差し引いても例年並みにはあんでねーかな。

姥沢への分岐を折れ,ネイチャーセンター角の先,左カーブで除雪終了。その先バックホーが入って深いわだちがついてたが,電柱下の直登コースに入る直前で終了。

その先トレース無く,トラックの残る電柱下に素直に入る。

トラックを逸れるとモナカちっく膝ラッセル。

かなりの積雪量のおかげで,急登でなくなっているのが救い。cobaラッセルでずいずい。

一段上げたところで振り返ると,ちょうど朝日連峰に陽が射し始め,間もなく湯殿山頂部にも。楽しいイベントに釘付けで遅れをとる。

さらに電柱下を直登。

地形もヤブもほぼ埋まってなだらか且つ広く,トラックを辿ればほぼ沈まない。

息を切らしながら上から2本目の長い直線に出て,しばらく姥沢方面にトラバース。

カーブに差し掛かかると,この先トラックもトレースも無し。

トラックは姥沢下の斜面をやってこちらに登り返して来たものらしい。

ここからcoba四つん這いラッセル。底なし沼のようにずぶずぶ沈むモナカは厄介だ。途中交代で息を弾ませる。重さゆえなかなか次の一歩を振り上げられん。

最後の直線に乗って再び交代。辺りを見回すと,もはやこの辺りにも陽が差し込むところ。

姥ヶ岳と姥沢への最後の直線

湯殿の見晴らしは抜群で,クラックも散見されるが,新しいデブリは皆無のよう。

湯殿山

姥沢直前でいよいよ陽が差し込み,またまた楽しいイベントに足止め。

月山,姥ヶ岳,湯殿山,いずれも真っ白にぎらぎら輝いてテンション↑。

黄砂もすっかり雪に埋もれたか。

7:40

姥沢

姥沢の宿屋街は例年並かそれ以上に埋もれてる印象。

風の凄まじさのおかげで興味深い造形。

一番奥の「つたや」前で休憩してたcobaに追いつき,間もなくつるちゃんも到着。小休止。

どこからともなく聞こえてくる声に,ラッセル要員が追いついてきたと期待するが,なかなか姿が見えず,出発。

そのまま尾根伝いに上げる。

わずかに残った古いトレースを追うも,やがて不明瞭になり,見失った後は再びモナカラッセル。

ちょいちょい交代しながら,後続やってこないかしらと何度も振り返る。

ふと姥南斜面を見上げるとスキーヤー二人ハイクアップ中。恐らく石跳から上げた?後発だよね〜早ぇーな〜。

リフト下駅は屋根まで積雪がつながり,支柱もワイヤーも埋没。

例年どおりだが,中腹あたりの支柱も埋没しかけてんのは初めて見た気がするな。今季残雪多いかもよ。

リフト下駅

さらに頑張るcobaラッセル。

姥南斜面直下までつめ小休止。

当初牛首あたりの目論見も,残りの体力を考えると時間的に雪がアウトだべと変更,沢コースをアテてみるすか。

せめてこっからスキーヤーのトレースあたりまで後続に払ってもらいたいネと一息ついてたら,GENTEMの二人連れが追いついてきた。いやいやお待ちしておりましたヨ。

姥西面あたりどうかなとおっしゃるお二人。ソーデスカ,ササ,ドウゾドウゾ。

さらに一人,同じくGENTEMの方を見送って再出発。

つるちゃんは沢コースの撮影場所確保のため対岸へ。

GENTEMのお二人はスキーヤーのトレースをまたいで西面に直行のよう。我々はスキーのトレースを追って姥山頂方面へ。

南斜面は西側ほど風で叩かれ沈まないが,東側,沢コースに近づくにつれずぶずぶと沈み始める。風も次第に強さを増してきた。

高度を上げるに従って再び沈まなくなり,リフト上駅程度の標高でワタクシ打ち止め。

ここからドロップし,雪庇外側(西側)南斜面を雪庇の切れるところまで落として撮影場所確保。

cobaはさらに沢コースにかかる雪庇が切れる地点上部までハイクアップ。

9:30

姥南面

んで,硬そうに見えた雪庇外側のバーン,実は柔らかくて気持ち良く走っちゃった。

このまま下までぶっ飛んで行きたい衝動をこらえて撮影準備。う〜んしかし光ペッタリだな…。

間もなくcobaドロップ。リップまでどーんと上がってくんのを期待してたら沢底。どうにもスピードの乗らないもどかしさが伝わってくる。こちらも下まで落として聞いてみたら,全然走らん…と。

目ぼしい影を探すもスプレー上がらず… 
撮影場所確保用作業道は絶好調だったりして…

気を取り直して尾根に這い上がり(←このラッセルがメチャクチャしんどかった),石跳側へ移動。

斜面上部から望む湯殿の尾根にも人影がちらほら。休日のどピーカンにしては少ないような。

さて,沢源頭のオープンをどーんと落とす前に,お先に右岸の尾根を落として撮影場所確保。斜面の向き的にも時間的にもしょうがないんだけど…やっぱり光ペッタリだな〜。

ああところで,実はワタシの落としたこの尾根の雪がまた絶好調で深さもあり…。

撮影準備後cobaドロップ。

ターンのたびに飛ばされるスプレーがころころとバウムクーヘン。

どうだった?板は走ってるように見えたな〜。

続いてつるちゃんドロップ。やっぱ重そう?

うーん…目ぼしい影も景色も入れられず。

源頭をやった後,さらにジェットコースターを石跳左岸の台地まで。

見るからにわくわくする地形も,日射の多い右岸は猛烈ねっぱりで足をとられ,三者三様に転がるのであった。

下部台地で小休止。

風の無いここは凄まじい照り返しと相まってGW頃の様相。多分Tシャツ一枚でも寒くないかも?

湯殿にkuroさんが来てるとcoba。こっから撮っからドロップしろ〜。

11:05

石跳川

休憩後,憂うつな石跳下り開始。

つるちゃんにトレースつけてもらってこぎこぎ。それでも猛烈にねっぱる。

すぐに今朝方と思われるしっかりとした登りのトレースに乗るも状況は改善されず青息吐息。

石跳は暖冬の昨年とは一変,すっかりなだらかに埋まってアップダウンも少なく,石跳下りには悪くない条件で,cobaもすいすいと消えていくのに対し,コッチはもうワックスがてんでダメ。ただのベニヤ板でねーかと思うくらいだ。

11:40

NC

ポール推進に大汗をかき,ネイチャーセンター手前で降参しててくてく。さらにその先でもうひとこぎ。姥沢分岐の雪だるままで。

11:55

R112姥沢分岐

すっかりバテバテだったが,雪だるま作業員たちのためと思って道路への階段を切る。

ちょっと落差が大きすぎっかとも思ったが,這いつくばれば大丈夫だよ。と,下に降りて見上げてみたら,なんだか絶壁で登れるような気がしなかった。

最後の圧雪路のこぎこぎでソールに黒いシミがついたのは余計だった。工事車両の油脂類かしら。