燧ケ岳
2006.5.12
ご多分に洩れず半端ない積雪量。
想定外だったのはキリンテ地区すら未だ雪の下。
到着した御池の駐車場は半分ほど発掘が済んだ程度?2000年の大雪を彷彿させる雪の量。
同行はtoco氏。
9:50
御池出発
(約1510)
後半崩れてきそうな天候につき早めに出発してきたつもりであったが,結局中途半端な出発時間。
多量の積雪のおかげで初っ端からヤブの無い斜面はルート取りに困らない。
まっすぐに広沢田代に向かう。
一段上がって台地をゆるゆる進むと一つ目の壁。
毎度のことながら風が無く陽射しも容赦ない。
このコースの一番の難所だと思う。
10:40
広沢田代
(約1760)
急斜面と格闘すること数十分。徐々に斜度が緩んで視界が開けてくると広沢田代。
向かう熊沢田代への2段の壁が立ちはだかる。
実は本日の滑走ルート,東田代の方へ降りてみようと考えていた。
広沢田代の東端をなぞって東田代下の斜面の様子を窺う。
結構な斜度だが樹間もまあまあ。問題なさげ。
熊沢田代への壁をいつも通りに東側から巻いていくと,行く手に爼�ー山頂が姿を現す。
山頂直下のオープンも例年にない広さが保たれている様子。
11:40
熊沢田代
(約1950)
とりあえず,これまたいつも通りに熊沢田代のベンチにて大休止。
快晴のおかげでスバラシイ見晴らし。
ベンチを挟んで左右に広がる池塘も未だ雪の下。
さすがに平日は入山者もほとんど無く,ここまで誰にも出会っていない。癒されるわ〜。
熊沢田代から上,樹林帯を抜けて森林限界へ上がると,爼�ー山頂までは東にトラバース気味に上げていく。
例年は登ったとおりにトラバース気味に落としていたが,今回はできる限りフォールラインに沿って落とすことにした。
それが許されるほど雪がつながっているということ。
最後の急斜面に喘いで爼�ー山頂直下の台地に達して分かったのは,山頂付近まで東側の雪がつながっていたこと。初めての山頂からの滑走じゃないかしら?
13:20
爼�ー山頂
(2346.0)
ひと登りで爼�ー山頂。
空はだいぶ白く霞んできたが,尾瀬沼も尾瀬ヶ原もまだまだ白い景色。
ただ,六兵衛堀や沼尻川等の拠水林は黒々とし,流れもはっきりとしている。
沼や原が無ければただのお山の景色だべな。
13:50
ドロップ
(約2340)
景色を堪能してまたまた癒された後,ドロップ。
山頂付近からのドロップは少し得した気分。
大斜面に出てからはフォールラインを落とす。
ほぼノートラックのフラットな一枚バーンと喜んで飛び込んだが,実は手ごわいギャップがそこかしこに仕込まれていた。
とは言え,登りのトレースどおりにトラバースしながらキッタナイ面を滑るより百倍?マシ。
できる限り落として熊沢田代方面(左)へトラバース開始。
結構なトラバースになるかと思われたが,豊富な積雪量に助けられて,たいした苦労無しに熊沢田代上のオープンへ。
14:05
熊沢田代
(約1950)
ここを快適に熊沢田代へ落とすと,ここからが本日の核心部。
そのまま東(右)に落ちていく雪渓を辿って東田代へ。
広くなだらかに東田代方面へと吸い込まれていくその斜面は,常々やってみたいと願っていたところ。
ところが少し落とし始めて気付いたのは,どうやら規模の大きな雪庇が張り出していること。
上からは視認しにくいそれを,左にトラバースして迂回していくと,東田代に至る直前に小さな沢に入り込む。
結局東田代へのスケールの大きな滑りは想像上のものに終わったことが残念。
この沢を越えて東田代に出たところでゆるゆる歩きを強いられるであろうことは地形図上からも予測できたので,そのまま緩い沢を落として東田代下の急降下へ期待をつなぐ。
急斜面上部(モーカケ沢源頭)から見下ろす斜面は想像以上の迫力。
樹間は充分にあるが,かなりの斜度と倒木の多さ。
雪面も冬季の雪崩の多さを物語るデブリだらけで荒れ放題。
加えて少々ねっぱる。
まあ何事も経験。
予定通り険しい沢を落としていくと次第に斜度が緩み,広くなっていく沢のゆるゆるクルーズで,間もなく御池・沼山峠間の道路に出た。
雪質以外は想定内であった。
14:30
御池・沼山峠間道路
(約1470)
板を外して御池までの道路歩きも思ってたより長かったかな。
およそ1.2km(toco氏には当初4〜500mだと吹き込んでおいた)。
14:50
御池
(約1510)
なんにしても新たに知らん場所の地形が把握できて良かった。