源太ヶ岳
2006.4.29
松川温泉から西に見えたオープンバーンに目を奪われ源太ヶ岳へ。
初めての山につき,いろいろ調べてみた結果,記録はスキーのものばかり(ちなみに雪崩の事故もやたらヒットする)。
んで,松川温泉の先,樹海ラインから西にそれる林道の入り口付近の登山口から,ゆるゆるとトラバース気味に登られているようだが,そこはスキーのなせる業。歩きとトラバースを強いられるルート取りは避けたい。
結局現地の様子を見て判断することとなったが,やはり前出のルートはパス。
林道を源太ヶ岳直下までつめた後,直登気味に上げることとした。
5:35
樹海ライン松川温泉先の林道入り口出発
(約865)
すっかり夜も明けて日が差し込み始めると,ひんやりした空気も暖められ,俄然暑くなってくる。ま,この時期の好天と引き換えだ,甘受。
6:25
林道から斜面取り付き
(約970)
林道入り口からゆる〜く続く林道をつめていくと,道は湯ノ沢にかかる橋の地点で三ツ石山方面に左にカーブし源太ヶ岳から遠ざかる。
このカーブの手前で樹林の混んでいない取り付きやすそうな南面から直登を開始。
ほぼ北に向かう。
林道入り口周辺の密林と違って,目論見どおりわりと疎林な斜面をどんどん上げていく。
当面目指すは1146。
時折木の間から源太ヶ岳の白い斜面がちらちら見えるようになる。登ってる甲斐がある。
疎林ながら針葉樹の林は幾分涼しく,直登してるわりには快適。
雪は柔らかいザラメで,キックステップが良く決まる。
6:55
1146
斜度が緩んでくるとまもなく1146到達。
北から東側にかけて視界が広がり,上倉山から中倉山,下倉山へ続く尾根が一望。
ここから西にトラバース気味に高度を上げていくと,いよいよ樹間が広がり,沢状に出たところで完全にオープンバーンに。
雪はフィルムクラストに近く,斜面には溝も無く快適そう。
さらにトラバースして東尾根に取り付く。
ここから先はさえぎるものの無い世界で,北に八幡平,南に裏岩手連峰の山々,東には鬼ヶ城と屏風尾根の荒々しい岩手山が望める。でっかい景色。
どんどん尾根を上げていくと,斜度が緩く切り替わる地点にどうやらクラックあり。
及び腰な感じで手を伸ばし,ポールでクラックをつっついてみると,どんどん広がるクラック(汗)。手前と向こうの足場を固めるぐらい崩すと,結局奥行き4,50cm,深さは見えているだけでも1.5mほど。結構斜度があるので,これを乗り越すのにやや苦労した。
斜度が切り替わると,尾根の右手にはもう一段,でかいオープンバーンが広がっている。こりゃいいな。
8:30
山頂
(1545)
尾根をつめ,雪が途切れるところで板をデポ。
ものの数分で山頂に出た。
景色は言わずもがな。
南側は切れ落ちて結構コワい。
当初,源太ヶ岳と並んで三ツ石山も候補であったが,ここから様子を見る限り…コッチでヨカッタ。アッチはどうもスキー向きっぽい。
ぐるぐる景色を眺めて目に焼きつけ,満足したところで早速ドロップ。
8:40
ドロップ
(約1520)
でっかい一枚バーンはフラットで柔らか快適ザラメ。
広大な貸しきりゲレンデがうれしいやら申し訳ないやら…。
斜面の切り替わりまで快適にまったり落として,斜度のあるオープンバーンへ。
ここの下部でややねっぱったが,概ね快適な滑走であった。
この斜面を落とした後,左にトラバース気味に樹林帯へ。
1146の西側を巻いて急斜面に入り,慎重に樹間を縫っていくと,あっという間に林道到達。
8:55
林道
(約970)
林道はポールこぎこぎ。
歩かずになんとか樹海ラインまで滑ることができた。
9:20
樹海ライン松川温泉先の林道入り口到着
(約865)
この時期のこの雪でこそ,お手ごろサイズの楽しい山滑りであったが,冬にこのルートを一人でやるのは無理だな…。