姥ヶ岳
2004.12.12
前線が通過する土曜。翌日曜は午前中に高気圧の圏内となりそうだったので山行計画。
ヤブの無い斜面ならそろそろお山の選択肢も出てくるかな?西大巓とか…と思いつつ,グランデコスキー場の情報では判断が難しく〔雪降らせてるからね),ここは確信の持てるお山,またまた月山・姥ヶ岳とした。
朝晩は雲の出る予報だったからあんまり早起きせず,未明5時前仙台発。
おや?…予報のわりに星空だな。
ガラガラの道路をふっ飛ばして(※法定速度)寒河江のコンビニで朝飯&行動食等買出し。
空が白んできてお山もぼんやり見えてきた。
おやぁ?よく見ると葉山も月山もすっかり見えてるな…雲なんか出てねっちゃ!もっと早く出るべきだった。
それにしても月山だけ真っ白。どこのお山も風前の灯なのに。
6:40
志津
志津のあたりはほんの少し雪で覆われている程度。
月山荘前を過ぎると少しずつ積雪が深くなり,途中スタック。
脱出作業中に4駆のワンボックスが上がっていった。
脱出後,姥沢まで最後のコーナーでストップ。FFではここが限界。
出発が遅くなり,すっかり陽も上がってしまった。
8:05
姥沢への最終コーナー
(約1100)
姥沢への最後の直線を歩き始める。
さらっさらの粉に口元はにやけっぱなしであるが,反面,道路を歩くのはつまらない。
すぐに姥沢到着。
駐車場には先ほどのワンボックスが1台。その先に二人分のスキーのトレースが付いていた。
姥沢小屋下の沢は未だ水流が顔をのぞかせているが,その上は何とか埋まってきたところ。
沢コースを上がるのはまだ早い。
8:35
リフト下駅
(約1240)
リフト下駅にたどり着いて上を見上げると,テレマーカ2名がリフト支柱3本分先で休憩中。
追いついてお話しすると,酒田から見えたそうで,初滑りとのこと。
天元台の予定をこちらに変更して正解だったと,何度も顔をほころばせていらした。
どこまで行くのか尋ねたら「気の向くままに」と。んだよねーこのお天気なら安心して歩き回れる。
スノーシューで10〜20センチ沈む粉雪のリフト下をつめると左手に姥の南面が開けてくる。
そこそこ埋まっては来たものの,滑れそうなのはほんの一部。
姥の山頂からリフト上駅までならなんとかなるかな?な程度。
9:10
リフト上駅
(約1510)
リフト上駅を経てまっすぐ姥の山頂へ向かう。
もうはなから牛首に行く気ゼロ。
姥の東面って斜度もいいしボウル上の地形はたくさんラインが取れて面白いし。もうここで遊ぼうと。
9:30
姥ヶ岳山頂
(1669.7)
尾根の上は相変わらずガリンゴリンで,到着した山頂も同様バキバキ。
やや風があってこれが冷たく,あっという間に冷えてきた。
シェルを羽織って熱いお茶(本日はローズヒップにスティックの砂糖2本分入り)。
ここは完全に低層の霞を抜け出し,空気が澄み切っていて,朝日連峰の白い峰々はもちろん,船形から蔵王連峰,吾妻連峰の先に会津磐梯山までくっきり。
朝日連峰越しに飯豊連峰も。
ほいで,北西に庄内平野から北に品倉尾根越しに鳥海山まできれいに見渡せる天気は快晴。
やっぱきれいだ鳥海山。見るたび感動。
リフト上駅から先,牛首に向かうと思われたテレマーカが追いついてきた。
やっぱここで遊ぶことにしたそう。どうぞどうぞ,一緒に遊びませう。
未だ午前中とはいえ,燦燦と陽射しを浴びた雪面はやや締まってきた感有りだが,それにしても姥の東面,いい雪が吹きだまる。
9:55
1本目
準備万端,姥から1688峰の鞍部へやや降りたところからドロップ。
浅いながらも粉の感触。岩もほぼ埋まって,地形もだいぶ平らになってきた。
ほとんど思考を要さない滑り(らくちん)で下部の木道付近まで(←木道は完全に埋まっているが,まだなんとなく分かる)。
下は風も無く穏やかで,まったく白と青の世界。ここに今居られることが幸せだ。
間もなくテレマーカ二人もドロップ。
テレマークって優雅。何だろうね?このアルペンスキーには無い懐の深さ(って言うと語弊がありますか?)。
テレマーカを写真に収め,登り返し。1688峰へ。
尾根を辿るとガリガリアイスバーン。
下から見る限り良さそうに見えた斜面も同様。こりゃダメだ。
10:35
2本目
1688峰直下に到達。
本日の2本目,1688峰南東面の吹き溜まりにドロップ。途中一部アイスバーンで,直後の粉突入時につんのめってひとコケ。
残りは先ほどと同じ地点まで無難に。
ちょっと休憩。菓子パンを喰らいながらボウルの下から2本分のトラックを見上げて悦に入る。ぷ。(←独り笑い)(←不気味)
短い休憩後,再度姥ヶ岳への登り返し。
姥ヶ岳直下にまだでかい面を残していたのでそれをいただきに。
ちなみにテレマーカ,先ほどの1本目で転倒した一人がなかなか滑り出さないので声をかけてみたら「大丈夫!」と言っていたが,やはり足の状態が思わしくないらしく,もう一人が板を担いで撤退していかれた…。
11:15
3本目
さて,再び姥山頂。相変わらずスゲェ眺め。
そして相変わらず風も冷たい。
早々に準備して3本目のドロップ。
まとまったデカイ面が気持ちいい。
やや締まってきた粉を下までいただき終了。満足したぞ!
リフト上駅の見える尾根まで登り返し,再び板を履く。
上駅には今登ってきたと思しき山スキーヤーが一人。
11:45
リフト上駅
(約1510)
どこまで行かれるのか尋ねたら,「どうすべかなぁ?あーははは」と。姥の東面はいっぱいありますよ!とお話してお別れ。
んでリフト下。
午前中の陽射しがそこそこ遮られるので,未だなんとか粉を維持していた。
狭いリフト下をどんどん下りていくと,徐々に雪が重くなり,リフト下駅付近ではややブレーキング。
姥沢小屋下からは斜度の緩さと相まってポール無しでは進まず,車デポ地点までスケーティングを織り交ぜながら,今日一番の汗をかくこととなった。
12:10
車デポ地点
(約1100)
好天のおかげで気温の上昇も著しく,10度近い様。
後片付けはTシャツ1枚で清々しく!
ブーツを脱ぐと熱い吐息がもれた…。
帰りはもひとつバカの一つ覚え,水沢で温泉。
さっぱり生まれ変わって,引き続き地ビール月山入手と行くところ,この前も思ったんだけど,なんだか最近味が変わったような気がするんだよなー。
てことで納得いかんものに大枚はたくのもどうかと思い,これを定番から外し,代わりに普通のメーカーの普通のビールを買って普通に満足した。よしよし。