姥ヶ岳

2004.11.28

前夜(土曜夜)のビーブでの高久さんのトーク&スライドに加え,七横マコリン氏との久しぶりの再会で高まるテンション。

その夜は我が守備範囲で一緒に仙台の夜を!とも思ったが,いかんせん台風並みの暴風により延期した山行を翌日に控えていたので自主規制。

マコリン氏も同様に月山・姥ヶ岳狙い。

んでは明朝,と,おとなしく帰宅。

当日未明4時過ぎに仙台を発つ。

同行は久しぶりのabe君。完全に雪山友達。雪の無いシーズンには一度も会ってないのね

未明のすっかすかの道を飛ばして山形に入るが,冬型にもかかわらず,雨も雪も降った気配が無く,道路コンディションはドライ。

道すがらコンビニで行動食等買出し。

西川に入る頃,なんと大朝日がくっきり見えとる…??ホントに冬型なのか?

が,かの山は先週より明らかに白くなった。

志津に達する頃にはすっかり明るくなる。

ネイチャーセンターへの曲がり角に車1台。

車中で仮眠中はマコリン氏。

ともに姥沢まで上がる。

そして到着した姥沢には4〜5センチの積雪(嬉)。

姥沢小屋下で早速支度。

うーん山は見えないなぁ〜。視界があるのはリフト中間まで。やや風もあって,且つ冷たい。冬の風だ。

気温はマイナス2〜3度程度だが,先週の春の陽気から抜け出せないでいる体は,一転冬の空気にぶるぶる。冬ってこんなに寒いんだっけかー。

7:10

姥沢出発

(約1170)

このあたりの積雪は降雪直後のものではなく,前日までに降ったものが一旦融けかかり,その後気温の低下で再び締まったもの。つまりモナカ気味。

んでも雪は雪じゃ!コンクリートと雪じゃ大違いだ。

初セッションとなるマコリン氏,お初のエリさん,abe君,そしてワタクシの4名の他には,まだ入山者はいない模様。

はなからスノーシュー履いてスタートできんのはシアワセ。

リフト下駅からは先週と同様,リフト下を直登する。すべて雪に覆われましたな。

およそ中間部より上は木々が霧氷に覆われて寒々としているが,美しい。

先行のマコリン氏は軽い足取り。

ワタクシは最高重い(笑)。最初の急斜面,ホントきついっすわ。

abe君も速い。デジカメであっちこっち撮りながら追いつくのを待っててくれる。ありがとさん。

そして上駅が近づいてくると…どんどん雪がさらっと。口元が締まらまくなって参りますな!

上駅到着。なぁ〜んも見えね。風も強くなってきた。

この日が初姥ヶ岳ならここで撤退しただろうが,先週の状況とこのあたりでの積雪の上積み具合から,姥ヶ岳東面のおおよその状況は想像できたので,迷わず上へ。

木道はまだ埋まりきらないが,白い面はだいぶ広くなった。

山頂への尾根はガリンゴリン氷雪の世界となり,スノーシューの爪を積極的に雪面に蹴りこんでいくが,吹き付ける強風に度々ぷりんと煽られ,油断してると風で飛ばされてきた氷の粒が顔にパチパチ当たってとってもイタイ。フードを深くかぶる。

斜度が緩くなってくると,間もなく山頂へ。

8:50

姥ヶ岳山頂

(1669.7)

ウレシハズカシ「今シーズン初BC」:abe

三角点から北に1688峰の鞍部まで偵察。

尾根上は烈風。思いっきりクラストながら,ちょっと東側にまわれば柔らかい雪。

軽く,乾いたその雪は,先週からの上積み,およそ20〜30センチ。

この上積みのおかげで岩も埋まり,一面真っ白。濃いガスと相まって,ほ〜んと真っ白でなんにも見えね(汗)

鞍部よりやや三角点側に戻って劇的に風の治まる地点を確保。とりあえず休憩だ。お疲れさん!

断面記録中:マコリン(以下,敬称略)

実は出がけにお茶を沸かしてテルモスに入れてくるのをうっかり忘れ,途中のコンビニで買ったホットのお茶を入れてきたが,当然あっつくは無い。

abe君に向かって「やっぱ,ぬるいっ!」と,これ見よがしにデカイ声で言ったら,熱いのを一杯…やっさしー(笑)。

菓子パンを口に放り込みつつ付近をうろうろ。ガス取れろっ,と念じてみる。

気温はマイナス4〜5度。一向に好転する気配も無く,避けてたと思ってた風も徐々に回り込んできた。しょーがねー行くか!

9:50

滑降開始

いちお状況は一番把握してる身。

皆から視認できるところまでと決めてワタクシから…。

やっぱ雪面見えねー,風とガスで地に足が付いて無い感じ。んでも雪の感触はいい。

小さく刻みながらこの辺かなと止まって後ろを振り返ると,真っ白!視認できる距離を既に越えていた。

カメラを構え,声を張り上げて2番手を待つ。

間もなく下りてきたのはabe君。

突如ガスの中から姿を現すので,シャッターを切るタイミングは果てしなく難しい。

通り過ぎると瞬く間にガスの中に… rider:abe

続いてエリさん。荒天の中一緒にあがってきたのもさることながら,まったく臆することなく滑り降りてくる…タダモンじゃねな。

rider:エリ

しんがりはマコリン氏。

強いばねの様なしなやかな滑りですな…。

彼の「無重力だ」ってコメントが今のコンディションをよく言い当ててるなと感心。ふむふむ。

rider:マコリン
この板のたわみは… rider:マコリン

先週からの積雪の上積みは,やはり多くの岩を埋没させて助かったが,反面ガスの中では目安となるものがまったく無いってことでもある。

とは言え,ある程度高度を落とすと潅木帯は未だ雪の上。おかげで無重力状態からは脱した。

下部の木道まで面を選びながら刻んでいく。

キュッと締まったドライな雪面とアイシーな面が相半ばしてきた頃,下部の木道へ到達。これはほとんど埋まりかけていた。

マコリン氏の欲したでっかいターンは叶わなかったが,雪はヨカッタし,なんつっても大人数でワタクシ的にはとっても楽しゅうございましたよ。

しかし風もビュンビュン,視界も無く,今日はここで撤退。

リフト上駅までしばしの歩き。

春に来ると一面のでっかいボウル状の地形も,積もり始めの今時期は小さな沢が何本か走っていて,ちょうど埋まりかけたそれらの沢は,今が一番具合良さそうに見えたりした。

強風の中,風見鶏的小用法実践中:マコリン

南面に回り込み,リフト上駅まで滑れる限り滑って下りようと板を履く。

とは言っても潅木の狭間の雪面。慎重に。

10:35

リフト上駅付近

(約1510)

リフト上駅はすぐさま通過して,やっと視界の出てきたリフト下の滑り。

もちろんでっかいターンなんかできやしないが,未だやや粉もたまる上質の乾いた雪質で,テンションも高め。

レリーズタイムラグに泣く。の図 rider:abe
白い歯もこぼれる… rider:エリ
rider:abe

下りるにしたがって斜度を増し,薄くなっていく雪面を頑張って捉える。

リフト下駅到達後も,姥沢小屋下まで道路は積雪で覆われ,最後まで滑り降りれたのがムチャクチャ嬉しい。

10:45

姥沢小屋下

(約1170)

姥沢小屋下

天候は下り坂で,あられ気味の降雪になってきたが,なんだかそれでも後片付けが楽しい!ワタクシが一番時間かかってましたがね。

帰りは定番を外さず水沢で温泉。まったり風呂でマコリン氏とお話。

そして,またしても地ビール月山入手後,久しぶりの寒河江のワンタン屋へ。

こんなにさっぱり味だったっけか?(塩分を欲していたので。)いや,んでも美味いよ!

さて,来週は…。