燧ヶ岳

2004.5.2

例年,5月12日の桧枝岐歌舞伎の奉納に合わせて訪れていたものの,今年は休めず。前倒しで連休中に。

同行者なし。

初日(5/1)は移動日。

ゆっくり仙台を発ち,日が暮れた頃檜枝岐は御池着。

一般道の片道300kmはやっぱ遠い。

あれ?駐車場のゲートが閉じてる…例年この時期はゲートが開きっぱなしで無料だったような…閉鎖されてんのか?いや,中には結構車が入ってるし。

ゲート前に車を進めたらパカッと開いた。どうやら出る時に料金を取られるらしい。まぁいいさ,メシ&酒。

20〜30台は駐車しているだろか,みんな車中泊だね。キャンパーがうらやましい。

酔いが回ってきたところで目覚ましを3時半にセット,就寝。

翌朝空が白み始めた頃目を覚ます。

?…3時半前に白んでるわけね〜なぁ。むくっと起き上がって時計を見ると…あ!目覚ましセットされておらず,すっかり4時過ぎ。

あわてて支度を始め,そそと飯を済ませて出発。

同じ頃,他の皆さんも朝飯の支度中。ざっと駐車場を見回したところ,登山者とスキーヤーばかりでボーダーは確認できなかった。

駐車場から雪の上に上がるともう日の出。広沢田代か熊沢田代で見たかったな。

5:00

御池出発

各地雪の少なさが目立つ今シーズンではあるが,例年より10日ほど早い燧ケ岳。ヤブはほとんど雪の下で歩きやすい。

が,毎度のことながら広沢田代へ上がる急斜面に一番苦労させられ。んでも早朝の硬く締まった雪のおかげで歩きやすいのが救い。

途中スキーヤー二人を抜き,広沢田代へ。

5:45

広沢田代

快晴ほぼ無風。

上着を脱ぎ,パンをかじって再出発。

いつもどおり熊沢田代への壁は東側をまいて。

尾瀬沼方面から,山肌を撫でるように雲が北に流れてく。

東田代を見下ろす

雲は沼山峠を越えたあたりで消え,後方の御池,会津駒方面は快晴であるが,檜枝岐村の先は雲海の下。

快晴の空の下,山頂(爼�ー)が見えてくると間もなく熊沢田代へ。

爼�ー北面のオープンはかなり土色で,たくさんのトラックが刻まれているのが見える。

先行者はいない模様。

6:35

熊沢田代

ザックをおろし,しばし木道沿いのベンチで休憩。

西には雲の上に越後の山々が頭を出している。

やっぱここ,風がないと楽園だ!キャンプ指定地にしてくれ。

熊沢田代越しに会津駒ケ岳

休憩後,最後の登高。

林間の沢に入り,まっすぐ上を目指す。

程なく森林限界上にでると,左手に日光連山を眺めながらの急斜面の登り。

斜面向こうに雲海と日光連山

潅木がほとんど雪の下なので,なかなかの大斜面。ただし,すんごい土色。

日の出後,時間とともに緩んできたザラメは徐々に崩れやすくなってきたが,程なく山頂直下の台地へ到達。

7:30

山頂直下の台地

台地から日光白根山

この時期はまだ台地も広い。

振り返ると,空模様は熊沢田代通過時から変わっていない。北側のみ雲が無く,東西は雲海の下。なかなか美しい。

台地から会津駒ケ岳

板をデポし山頂へ。今日は一番乗り?

7:35

爼�ー山頂

左端に至仏山

山頂直下まで残る雪の斜面を這い上がると,360度の大展望。つーか,ほとんど雲海。

南東に日光連山,南西に至仏の頭が出ている程度。

原や沼の様子も確認したかったが,これはこれで○。きれいだなぁ。

雲海に浮かぶ至仏山

山の上はやや風はあるが,とびっきりの快晴。

2度目の朝飯。

ミノブチ岳越しに雲海と日光連山(雲海の下に尾瀬沼)

雲海は朝方だけで,そのうちとれてくるだろう。

ゆる〜い感じでメシを済ませ,山頂直下の台地へ下りる。

相変わらず御池,会津駒方面に雲はない。

ちょうど登り降りのフィールドだけ雲をよけてもらった,みたいなもん。

8:10

滑降開始

滑降の準備が整い,いざ台地からこぼれ落ちる。

オープンの急斜面は見た目こそキッタナイが,板は走るし,柔らかくなってきたザラメにエッジがよくキク。

ちらほらとスキーヤーが上がってきた。

オープン下部をやや左にトラバースして林に突入。

すぐに抜けて,熊沢田代上のオープンに出たあとは熊沢田代のベンチまで一気。

ややブレーキング。

ここまで下りると,下からは続々とスキーヤーや登山者が上がってくる。

今日はボーダーがいないな。

ここで話した二人連れのスキーヤーは反対側に下りるそうだ。長英新道の方かナデッ窪の方か,行き先を聞いてみればよかった。

8:25

熊沢田代

ベンチで休憩後,熊沢田代下の壁に向かって歩き出すと,会釈して通り過ぎようとした登山者が,ハッとこちら見て,「もう下りてきたの?」。自己満w

壁の上で板を履き,疎林の壁に突入。

山頂直下のオープンより雪もきれいで,よく走る。

スキーの団体さんが上がってくる横をどんどん滑り降りると,あっという間に広沢田代へ。ここも絶え間なく人が上がってくる。

8:50

広沢田代

切れ目無く人,人,連休恐るべし

半分近くは惰性で進んで停止。

例年,板を外して歩いていたが,今回は外さずポールを使ってみると,意外に走る。来年からもこれで行こう。

ほとんどの登山者が,すれ違いざま「(滑って下りられて)いいなぁ」と。自己満その2。

広沢田代下の壁に入ると,樹間はやや密ながら,ヤブが隠れているおかげで広く,例年より滑りがラク。

壁の下の台地もポールでこぎこぎしてあっという間に駐車場到着。

これから出発しようとしている人でイッパイ。

9:05

御池

早い出発で早い到着,すっかり1日時間が余ってしまった。

うららかな駐車場でまったり撤収し,村の中心部に下りて2倍増しの風呂タイム後,ぶらぶらと村内散策。春,春ですわ。