西大巓

2004.4.24

同行はshibuさん。

春の雪に変わってきた今日この頃,久しぶりに西大巓の東斜面を滑ってくっかと思い立つ。

山行は日曜の予定でいたが,shibuさんは「土曜のほうが良い」と言うので土曜に。

麓のグランデコスキー場の営業開始に合わせて仙台を発ち,高速を福島西でおりて,土湯峠への登りからちらちらと雪が。

峠を越えた先,裏磐梯も雪,雪。さらさら降っている。

9:30

スキー場到着

やっぱり雪ね。おかげで山はさっぱり見えない。

とりあえずゴンドラで上駅へ。

少々様子見で停滞。

降雪は続いているものの,風は強いわけじゃなし,空も暗くないし行ってみっか。

10:00

ゴンドラ上駅出発

上駅からハイクアップ

ゲレンデを上がっていくのは楽しくないが,どうも最近ビンボーで,トップまでもう1本のリフト券をケチり。

それにしてもさらっさらの雪がのってる。

10:40

ゲレンデトップ

ゲレンデトップから樹林帯へ

雪面はすっかり硬く締まった春の雪の上に,新しい雪がフワッと。

フラットでない地形と,冬季の風によるであろう小さな雪庇のせいで起伏が大きく,スキーのshibuさんは早々につぼ足に切り替えた。

こんな状況ではアイゼンが抜群にキク

初めてこの山に来た時の深雪ラッセルと比べると,イージーなハイク。

東南東に伸びる尾根にとりつき,視界が開けたその先,山頂方面はガスの中。

新しい雪の層はその厚さを徐々に増してゆく。

すくい上げたその雪は握っても固まらず,指の間からさらさらと流れ落ちて…(感涙)。

それはとりもなおさず寒いってことでもあります。

11:55

小ピーク

小ピークから望む山頂

ひと登りで小ピークに上がると,目的の東斜面がどかーんと眼前に広がる。

うっすらとガスはかかるが,山頂も見通せる。

急速に高まるテンション,新雪も十数cmはあっかな?

12:00

山頂

山頂到着。降雪とガスで遠方の視界はまったく無いが,東斜面の底は見えている。

まだ誰も入っていないまっさらなオープンに興奮度120%。

腹が減ったのでパンをかじる。

shibuさんがシールを剥がして準備が整い,いざっ!てところでガスで視界をかき消され…しばらくウェイト…ウェイト…ウェイト…くそーさっぱり変わらん。

12:50

ドロップ

更に少し待って底の林がわずかに見えてきたところでドロップ。

いやー面が見えん(^^ゞ

初めのうち底づきしていた雪も降りていくほど深くなり,オープン下部で回復してきた視界のおかげでワタクシ絶頂に。

Skier:shibu

底に達して1本目終了。粉の海だ。

shibuさんも降りてきたところで軽くメシ。

じっとしてるとあっという間に冷えてくるので,さっと済ませて登り返す。

だーれも来ないので面がたくさん。

13:20

2度目の山頂

30分ほどで山頂へ登り返し,すぐさまノートラックの面に突入,2本目。

さっきよりも視界が良い。

時折りほんのり差す光が雪面を浮き立たせてくれる。この粉,浮遊する感覚がタマラン!

粉使用後の板

ハイテンションのうちに2本目終了。また軽くメシ。

14:10

3度目の山頂

再び山頂へ登り返したところでshibuさんが…「疲れた,寒い,もう帰ろう」。

まだまだノートラックの面の残るこの厳冬期並みの粉斜面を前にして撤退とは身を切られる思いだが,帰りを待つ家族がいる人に凍死されてはかなわん…帰ることに。

と思ったが,やっぱ半分だけでも!超特急で上がってくるから!と泣きをいれ,最後の1本。

ちょうど薄日が差してきて視界良し,面も良く見える。

3本目に突入。一瞬一瞬に魂を込めて本日最後の粉を大事にいただく。

Rider:numa! Photo:shibu

半分ほどおりた木立のそばでストップ,待たせてはなるまいと頑張って登り返す。

都合2本半のパラダイスでありました。

どんどん視界も良くなってきてこれからなのになぁ(泣)

14:20

小ピーク近くの尾根上

さて,スキー場側の南面,ちょっとしたオープンを下りると密林に突入。

ほとんど視界は遮られるので,頻繁に磁石を確認。

時折り青空も覗く穏やかなコンディションのなか,軽い粉の下に隠れた硬い雪面と細かな起伏に苦労しながら,ゲレンデトップへ

14:50

ゲレンデトップ

磐梯山

ここもまだ粉を維持していた。

正面には磐梯山と猪苗代湖もくっきりと望める。

ゆるゆるとゲレンデを滑り,ほぼ一気で下へ。

途中半分程度は新しい雪に覆われていたものの,コース1本分しか雪の無い下部は,たくさんのお客さんが集中して,灰を混ぜたような色のザラメが現れていた。

ベースから山を振り返ると,山頂もすっかり見通せる!

予期せぬ厳冬期仕様の粉に嬉しさ半分,面をたくさん残したまま撤退した切なさ半分。

帰途,再びモサモサ降り始めた雪に,明日も来てやろうと決意したのでした。