鳥海山 象潟コース(新山)

2003.8.30

久しぶりに天気が良い予報だったので,来春の山ボードの下見のため鳥海山は象潟口へ。

未明3時に仙台を発ち,新庄,立川を経由。

5:30

八幡を過ぎると完全に夜も明け,青空の下,鳥海山のシルエットが。

八幡から北方に鳥海山遠望
八幡から北方に鳥海山遠望

6:20

遊佐の吹浦からブルーラインを登って,鉾立に到着。

鉾立の駐車場
鉾立

駐車場に車を停め,支度をして登山道へ。

6:30

鉾立

(約1160m)

登山口
登山口

始めはコンクリートの遊歩道の歩き。10分弱で展望台へ。

奈曽渓谷
奈曽渓谷

東方彼方に山頂と,右手前に白糸の滝,眼下に広がる深い奈曽渓谷の眺めがデカイ!

展望台から先も整備された石畳の歩き。

概ね尾根を辿り,森林限界も越えているので,眺めがよい。

振りかえると,鉾立の駐車場と,その向こうに象潟あたりの海岸線がくっきり。

鉾立の駐車場を振り返る
鉾立の駐車場

登山道から奈曽渓谷越しの稲倉岳。なんか迫力。

登山道から奈曽渓谷越しの稲倉岳
稲倉岳

7:15

賽の河原

(約1530m)

賽の河原近くになるとちらほらと花が。

コバギボウシ,チングルマの果穂,ニッコウキスゲ。

コバギボウシ
コバギボウシ
チングルマの果穂
チングルマの果穂
ニッコウキスゲ
ニッコウキスゲ

ニッコウキスゲなんかもまだ咲いてたから,初夏の頃にくれば見る物も多いんだろう。

賽の河原からさらにひと登り,一面の草原に出ると,左側(北方)眼下には湿原が広がり,なだらかな石畳の道を詰めて行くと,御浜小屋はもうすぐ。

8:00

御浜小屋

(約1700m)

御浜小屋
御浜小屋

北側は広々とした草原で見晴抜群!

稲倉岳への道ははかなり荒廃しているらしく,また,奈曽渓谷と千蛇谷の間のキレット「蟻ノ門渡」はザイルが必要だそう。守備範囲外。

稲倉岳
稲倉岳

御浜小屋は尾根の上にあって,その南側に回ると,眼下に鳥海湖(鳥ノ海)が現れる。景色がデッカイ。

これは火口湖で,右奥の鍋森(1652m)は溶岩ドーム。

鳥海湖と溶岩ドームの鍋森
鳥海湖

これを取り囲むように,右奥から笙ヶ岳(1635.3m),二峰,三峰と続き,こちらの扇子森に続く。

8:20

扇子森

(1759m)

御浜小屋を過ぎて間もなく,最初のピーク,扇子森にたどり着くと,行く手に鳥海山山頂が間近に見える(実際には近くない)。

扇子森より山頂方面
扇子森より山頂方面

鉾立の登山口から距離的には半分のところ。

今までは比較的なだらかだったが,これからはちょっとチャウ。

扇子森から御田ヶ原分岐(1692m)まで一旦高度を落とし(←もったいない),一転,あまり見晴らしのない沢沿いを登る。

8:40

七五三掛

(約1850m)

七五三掛
七五三掛

沢を詰めると,外輪山への登りと千蛇谷への降りを分ける,七五三掛(しめかけ)へ。

今回はここから千蛇谷に降り,山頂を越えた後,外輪山をまわって下山の予定。

で,この七五三掛,山スキーの記録でよくここを経て山頂へ行くようなんですが,なんだかものすんごく険しい降り。クサリ場なんかがあってタイヘンそうなんだけど,積雪期はもしかしてなだらかになってる?

高度を50mほど落とし(←もったいない),千蛇谷に。

千蛇谷
千蛇谷

まだまだあった雪渓の上に降り立つ。滑るにはかなり難がある。

このまま山頂直下まで雪渓を詰めても良さそうだが,落石もすごいようなので,すぐに対岸の夏道に渡る。

それにしても広大な千蛇谷。

でも谷だけあって,やはり見晴が無い。

目の前の溶岩ドームを目指し,ヒタヒタと登りつづける。

上部が意外と急坂で息が上がる。

このへんでやっとチョウカイアザミ発見。

チョウカイアザミ
チョウカイアザミ

9:45

大物忌神社

(約2160m)

溶岩ドームのガレ場をどんどんあがると,やがて山頂直下の大物忌神社(御室)に到着。

大物忌神社
大物忌神社
大物忌神社
大物忌神社

風が強く,結構寒い!上着を着て山頂を目指す。

溶岩ドームの新山
溶岩ドームの新山

で,新山への登りは巨大な溶岩をよじ登っていく感じ。かなり険しい。

積雪期に来たときはほとんどが雪で埋まって苦労を感じなかったが,すごい岩場!溶岩ドームってすごい。

10:10

新山山頂

(2236m)

登頂。上層に雲はあるが見通しは良い。

山頂
山頂
複雑な溶岩ドームの合間を歩く登山者
溶岩ドームの合間を歩く登山者
山頂から北方を俯瞰
山頂から北方を俯瞰

北東に岩手山,東方に栗駒山,南東から南にに蔵王連峰,葉山,月山,遠くは飯豊連峰まで見渡せる。

山頂の岩の下でメシ!ただ水平をとれる所がまったく見つからず,湯を沸かすのはやめときました。

早々にメシを済ませ,西側の雪渓に降り立つと,すぐに外輪山への急坂。

ズルズルと滑りやすくて足場が悪い。山頂まで頑張ってきた足腰にこたえる。

新山から雪渓を経て外輪への登り
新山から見た外輪への道
外輪から大物忌神社を俯瞰
外輪から大物忌神社を俯瞰
新山と七高山の間の谷の向うに象潟
七高山(右)と新山(左)

11:00

七高山

(2229.2m)

外輪山に上り,少し北にまわると七高山。

七高山より祓川方面を俯瞰
七高山より祓川方面俯瞰
七高山より新山を望む
新山

祓川方面を見下ろすと,雪渓の残る大雪路や,祓川の竜が原湿原が見渡せ,北西彼方には仁賀保の風車,その向こうには日本海が広がり,こちらの見晴も新山に劣らない。

ここが春にはパラダイスになっているわけですな!

11:15

景色を堪能した後,外輪山をまわって下山。

外輪山
外輪山

外輪山の道のまっすぐ延長線上(南方)に月山。

西には千蛇谷と,正面に扇子森や,その左に緩やかに連なる笙ヶ岳が望める。絶景!

外輪山から千蛇谷を俯瞰
千蛇谷
外輪山から千蛇谷を俯瞰
千蛇谷
外輪山から千蛇谷越しに鉾立俯瞰
鉾立
外輪山の歩き
外輪山
河原宿(左)と御浜(右)の分岐
河原宿(左)と御浜(右)の分岐

途中,湯の台の方面(南方)にもところどころ雪渓あり。

河原宿と薊坂の間の心字雪渓ですね。

行者岳(2159m),伏拝岳(約2130m),文殊岳(2005m)を過ぎると,七五三掛への急降下。

足腰にくるが,見晴が良いのが何より。

ハクサンフウロ?
ハクサンフウロ?
険しい外輪の道
なかなか険しい外輪の道

12:40

七五三掛

(約1850m)

七五三掛のあたりで,しばらくワタクシの数歩前をどこまでも歩いていく鳥発見。

小鳥(名前分からん)
小鳥(名前分からん)
小鳥(名前分からん)
小鳥(名前分からん)
リンドウ
リンドウ

時々こちらを窺いながらほぼ等間隔で先に進んでく。

鳥の知識はほとんどありませんので分かりません。

七五三掛から千畳ヶ原,鍋森,笙ヶ岳を俯瞰
七五三掛から千畳ヶ原,鍋森,笙ヶ岳
七五三掛から千畳ヶ原を俯瞰
千畳ヶ原
御田ヶ原へ
御田ヶ原へ
鳥海湖
鳥海湖

七五三掛を過ぎ,左手に千畳ヶ原を眺めながら扇子森を越えると,御浜小屋へ。

13:10

御浜小屋

(約1700m)

ここから先は整備された石畳の道。

で,これが既にヘロヘロの足腰にツライ。

距離的にはまだ半分弱ある。

14:25

鉾立

(約1160m)

鉾立の駐車場へ
鉾立

歩き方がおかしくなってきた頃,鉾立到着。

来春の山行のための地形把握はできたかな?