蔵王連峰は刈田岳から南に不忘山までの南蔵王縦走コースを,今回は連れと行けるとこまで。
予報では土日の天気がかなり良さそうだったので,土曜の早朝から入山すべく,未明2時起き,3時出発。 ところが,蔵王町に入ったあたりで,ザァっと雨に降られる。いや,でもちょっと空気が不安定なだけだといいきかせる。 蔵王の麓,遠刈田温泉を過ぎたあたりで星空が見え始めるが,エコーラインに入るとガスがかかり始め,宮城山形県境近くの刈田峠に到着する頃には,濃いガスと強い風のため,しばらく車中で様子見。 午前4時半頃。まだ真っ暗なのでひと寝する。
あたりが白んできた頃外を見回すが,ガスと風は相変わらず。 ふとエコーラインの山形県側を見ると,ガスの中から何か逆行してくる。こちらに近づくに連れ姿がはっきりとしてきたそれは「おっ,ウサギだ!」カメラを用意する間もなく,パタパタと右側車線を逆行しながら宮城県側に消えて行った・・・。車にひかれませんように。
すっかり空が明るくなっても状況は相変わらず。とりあえず,エコーライン北側の刈田岳へハイラインを上がり,刈田岳山頂近くまで行ってみる。駐車場には数台の車。レストハウスが開いてから中でさらに様子を見る。すでに午前9時半頃。随分時間食っちゃったな。 あきらめて帰りかけようとしていた頃,ようやくガスが取れ始め,付近の潅木の紅葉やお釜がチラッと顔をのぞかせている。 早速準備して,刈田岳山頂へ。
9:30 駐車場から歩いて5分の刈田岳山頂(1758m)。
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明るくはなってきたけれど,視界はイマイチ。 ここは蔵王のお釜という観光資源のために山頂直下まで道路が整備されて,登山の魅力が激減した山。
刈田岳を南に下りると紅葉や黄葉が次々に目に飛び込んでくる。
10:10 ハイラインをまたぎ,最後にエコーラインを越えると,ようやく静かな山歩きに・・・と思いきや,道路を走る車のエンジン音が甲高く響いてくる。(結構切ない。まあ自分も車でやってきたけれど・・・)
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お,鮮やかな黄色! |
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10:20 左に避難小屋への道を分け,しばらく平坦な道を進むと,やがて見晴らしの良い,前山の登りに差し掛かる。 |
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空はイマイチながら,前山への登りは紅葉が鮮やか。
前山の西に連なる尾根。
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下のほうに紅が集中している。
10:36 前山山頂。
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展望は西側のみで,しかもガスってイマイチ。
10:42 前山を少し下ると,杉ヶ峰がもう目前。
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杉ヶ峰の北西斜面は木がついていないようで,時折り日が射すと,馬のたてがみのように風になびく草がきらきらと輝いてタイヘンきれい。栗駒草原の感じ。
杉ヶ峰への登り。
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空さえ青ければなぁ。 ここまでくると,車の音も届かなくなってくる。
10:52 杉ヶ峰山頂直下の登りから,前山を振り返る。
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せっかくの紅葉も,このガスではなすすべが無い。
山頂。ここの見晴はすこぶる良い!(のだろう)
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北に超えてきた前山と,その向こうに刈田岳,東に後烏帽子岳,南東に屏風岳や南屏風岳,西に上山市方面が,ごくうっすらと望めるので・・・。
11:00 杉ヶ峰を越えやや降ると,屏風岳との鞍部に広がる芝草平の一部が見えてくる。
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芝草平へのくだりはぬかるみが随所にあって,ペースが落ちる。付近には小さな池塘が点々と存在する。 お,またしても鮮やかな黄色が! |
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11:10 芝草平の一角で休憩,腹も減ってきたので飯にする。 もう少し降ると芝草平の核心部へたどり着くようだったが,連れの夕方の都合もあって,今日はここまで。出発も遅くなってしまったしね。 南東の方向に屏風岳がガスの中に垣間見え,ちょっと名残惜しい。
12:15 杉ヶ峰に戻り,前山への降りの途中の紅葉。
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足を止める時間が長くなる。
12:10 右は再度杉ヶ峰の北西斜面を。
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12:54 前山を降り,エコーラインへの緩やかな登り。 |
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エコーラインに至る前の木道歩きは紅葉も鮮やかで楽しい(車の音が無ければ最高)。 この楽しさに別れを告げ,観光客ひしめく刈田岳への最後の登高。 ハイラインをまたぐたびに,車の観光客に珍しそうに見つめられるのがまた切ない。
13:30 帰り着いた刈田岳山頂は相変わらず視界が悪く,お釜もチラッとしか見えず。
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今日の天気は東側の宮城県も西側の山形県も「晴れ!」のマークだったのに・・。 ちょっと不完全燃焼だったので,明日もう一度来てみよう。 |